
12月に入って寒くなってきました。
給湯器の不具合が多く出る時期になりましたので、冬季に多いお問い合わせをまとめておきます。
エコキュート(家庭用ヒートポンプ給湯機) に関して寄せられる相談・トラブルは毎年かなり似ています。
代表的なものを分かりやすくまとめます。
1. お湯がぬるい・湯量が足りない
-
外気温の低下でヒートポンプの効率が下がる
-
追いだきに時間がかかる
-
お湯張りが遅くなる
-
家族が増えたり使用量が増えてお湯切れしやすい
対策:
-
タンクの「沸き増し」設定をON
-
予約沸き上げの時間を見直す
-
節湯シャワーヘッドへの交換
2. 霜取り運転で動作が止まる・音が大きい
-
気温が低いと室外機に霜が付着し、霜取り運転が頻発
-
一時的に湯温が下がったように感じる
-
室外機から「ゴォー」「ポン」と音がする
対策:
-
室外機周りの風通し確保
-
室外機の吸排気を塞ぐ物(雪、落ち葉など)を除去
-
霜取り運転は故障ではないので基本は様子見でOK
3. 配管の凍結
対策:
-
凍結予防運転(機種により自動)を確認
-
外配管に保温材を巻く
-
長時間家を空ける時は水抜きも検討
4. 電気代が高くなる
対策:
-
夜間の使用量の把握
-
湯温設定を少し下げる(42℃→40℃など)
-
省エネモードの活用
5. エラー表示が増える
冬季は以下のエラーが起きやすい
-
給湯不足系エラー
-
外気温低下による出力低下アラート
-
霜取り関連エラー
→多くは冬特有で、故障とは限らない。
6. こんな場合は点検を依頼した方がよい
-
室外機から異常な金属音・焦げ臭さ
-
給湯がまったくできない
-
漏水している
-
エラーが繰り返し発生する
7.給水配管、給湯配管の凍結防止処置
保温工事をしても、冬期はエコキュート本体周囲温度が0℃以下になると配管は凍結します。
配管が凍結すると給湯できず、機器や配管が破損したり、リモコンにエラーが表示されたりします。
寒い季節になったら、凍結防止処置されているか、必ず確認してください。
寒冷地だけでなく暖かい地域でも凍結することがあります。
北九州も稀ですが、年に数回は凍結被害がでます。
8.ふろ配管の凍結予防運転を設定する
凍結が予想されるほど寒い日は、
入浴後、おふろのお湯を残しておくと自動で残り湯を循環して凍結を予防します。
入浴後、排水せず浴槽の湯を残しておく
(残り湯の目安は浴槽アダプターの中心から約10cm以上です)
機種にもよりますが、断続的に循環します。
凍結するおそれのある場合は、必ず、凍結防止ヒータで凍結防止してください。
9.冬期に多い現象は
- ヒートポンプユニットの運転音は大きくなる場合があります。
- ヒートポンプユニットのフィンに霜が付き、白くなることがあります。また、付着した霜がファンにあたり、音が出ることがあります。
- 湿度が高いときは、自動で除霜がはたらくため、ヒートポンプユニットの運転音が大きくなる場合があります。
- タンクからの放熱で、お湯を使っていないのに残湯量が減ることがあります。 また、タンク内の温度が上がらないこともあります。
お問い合わせ・電話はこちら
093-616-9864
受付時間:9:00 – 19:00
お問い合わせ・LINEはこちら
☆返信は営業時間中になります☆
ここで、冬にエコキュートのお湯が「ぬるい/弱い」時は、気温低下や機器の設定・故障など複数の原因が考えられます。
原因ごとのチェックポイントと対処方法をわかりやすくまとめます。
冬にエコキュートのお湯がぬるい・弱い原因と対処法
1. 給湯温度の設定が低い
冬は水温が低くなるため、設定温度を高めにしないとぬるく感じます。
✔ 対処
-
給湯温度を42〜46℃に設定して試す
-
台所リモコンと浴室リモコンの設定を両方確認
2. 風呂の追い焚き(自動保温)が弱い/オート運転の誤作動
浴槽の循環口が塞がっていると正しく加熱できません。
✔ 対処
-
フィルター(循環口)を掃除
-
自動運転のON/OFFを一度切り替え
-
追い焚き中に湯量が変わっていないか確認
3. 朝・夜の急激な気温低下でヒートポンプの効率が落ちている
外気温が0℃付近になると、エコキュート全体の出力が低下し、
・湯はりに時間がかかる
・出湯温度が安定しない
などの症状が出ます。
✔ 対処
-
昼間の沸き上げ(昼間モード)を活用
-
「パワフル給湯」「高圧モード」があればONにする
4. タンクのお湯が不足している(湯切れ)
冬は使用湯量が増え、タンクのお湯が足りなくなることがあります。
✔ 対処
5. フィルター詰まり(給水フィルター・給湯フィルター)
これらが詰まると給湯量が減って「弱い」「ぬるい」になります。
✔ 対処
6. 追い焚きホース・循環経路の空気噛み/水圧低下
給湯圧力が弱いと、結果としてぬるく感じます。
✔ 対処
-
浴槽の循環金具がしっかり浸かっているか確認
-
給湯専用蛇口で水量が弱くないか確認
-
家全体で水圧低下していれば水道側の問題の可能性
7. センサーやヒートポンプの故障
以下の症状があれば故障の可能性が高いです。
-
設定温度にしてもぬるいまま
-
リモコンにエラーコードが表示
-
沸き上げがいつまでも終わらない
-
給湯中に変な音がする
✔ 対処
まず確認してほしい優先順位
-
給湯温度(42–46℃)
-
タンク残湯量(湯切れチェック)
-
フィルター清掃
-
外気温と沸き上げ時間
-
浴槽の循環口の状態
-
全蛇口の給湯圧力